精液検査(男性不妊の基本検査)

精液検査は、男性不妊の評価で最も基本となる検査です。
精子の

  • 運動率
  • 形態

などを調べることで、妊娠に関わる男性側の状態を評価することができます。
不妊症の原因の約半数は男性側にも関係しているといわれており、妊娠を希望する場合には男性の検査も重要です。
当院では男性不妊診療の一環として精液検査を行っています。

当院の精液検査

当院では SMAS(精子運動解析装置) を用いて精液検査を行っています。
SMASは精子の数や運動率を客観的に評価する装置で、男性不妊診療で広く用いられています。
検査では主に以下の項目を評価します。

  • 精液量
  • 精子濃度
  • 総精子数
  • 運動率
  • 前進運動率

これらの結果をもとに男性不妊の評価を行います。

精液検査の費用

※税込

精液検査 10,000円

検査は2回以上行うことをおすすめしています

精液所見は体調や生活習慣の影響を受けるため、1回の検査だけでは正確な評価が難しいことがあります。
そのため当院では最低2回の検査をおすすめしています。
結果によっては3回目の検査をお願いすることもあります。

精液提出について

精液検査では、採取後できるだけ早く測定することが重要です。
そのため当院では保険診療の外来診察とは別日に精液を提出していただいています。
詳しい提出方法については診察時にご説明します。

精液検査の前に気をつけること

精液検査を行う前には2〜7日程度の禁欲期間を設けることが推奨されています。
禁欲期間が短すぎたり長すぎたりすると、検査結果に影響することがあります。

精液検査で異常があった場合

精液検査で異常が見つかった場合、原因として以下のようなものが考えられます。

  • 精索静脈瘤
  • ホルモン異常
  • 精路の閉塞
  • 生活習慣

診察や追加検査を行いながら、必要に応じて治療を検討します。
男性不妊の原因として多い疾患の一つが 精索静脈瘤 です。
当院では精索静脈瘤の日帰り手術も行っています。

精液検査をおすすめする方

次のような方は精液検査をおすすめします。

  • 妊娠を希望している
  • 不妊治療を検討している
  • 男性不妊が気になる
  • 精索静脈瘤があると言われた

男性不妊について

男性不妊の原因にはさまざまなものがありますが、その中でも 精索静脈瘤 は比較的頻度が高く、治療による改善が期待できる疾患です。
当院では

  • 精液検査
  • 精索静脈瘤診断
  • 精索静脈瘤手術

など男性不妊診療を行っています。

ご相談について

精液検査は男性不妊の評価の第一歩となる検査です。
妊娠について気になることがある方や、男性不妊について相談したい方はお気軽にご相談ください。

精子機能検査(DFI / ORP)

男性不妊の評価では、通常 精液検査 を行います。
精液検査では

  • 精子数
  • 運動率

などを評価しますが、これらが正常でも妊娠に至らない場合があります。
そのような場合、精子のDNA損傷や酸化ストレスが関係している可能性があります。

当院では、精子DNAの状態や精液中の酸化ストレスを評価するために
DFI検査およびORP検査を行っています。

DFI(精子DNA断片化指数)とは

DFI(DNA Fragmentation Index)は、精子のDNAがどの程度損傷しているかを評価する指標です。
精子のDNAは受精後の胚発育に重要な役割を持っています。DNAの損傷が多い場合、

  • 受精率の低下
  • 胚発育の低下
  • 流産率の上昇

などとの関連が報告されています。
通常の精液検査ではDNA損傷を評価することができないため、精子機能をより詳しく調べたい場合に行う検査です。

ORP(酸化還元電位)とは

ORP(Oxidation-Reduction Potential)は、精液中の酸化ストレスの状態を評価する指標です。
精子は酸化ストレスの影響を受けやすく、酸化ストレスが増えると

  • 精子運動率の低下
  • DNA損傷の増加

などが起こる可能性があります。
ORP検査では、精液中の酸化ストレスのバランスを測定します。

どのような方におすすめか

以下のような場合に、DFIやORP検査を検討することがあります。

  • 精液検査が正常だが妊娠に至らない
  • 不妊治療を行っている
  • 精索静脈瘤がある
  • 流産を繰り返している

診察や精液検査の結果をもとに、必要に応じてご案内します。

検査費用

精子DFI検査 19,800円
精子DFI / ORP検査 29,800円

精子DNA損傷の原因

精子DNA損傷や酸化ストレスは、以下のような要因と関連することがあります。

  • 精索静脈瘤
  • 喫煙
  • 加齢
  • 発熱
  • 睡眠不足
  • ストレス

生活習慣の改善や精索静脈瘤の治療によって改善する場合もあります。

より詳しい検査をご希望の方へ

精液検査は男性不妊の評価において最も基本となる検査ですが、

  • 精液検査が正常でも妊娠に至らない
  • より詳しく状態を知りたい

という場合も少なくありません。
そのような場合には

  • 精子DNA損傷(DFI)
  • 酸化ストレス(ORP)
  • ホルモン検査

などを含めた男性妊活チェックをおすすめしています。
男性妊活チェックについて当院では目的に応じて3つのプランをご用意しています。

ベーシック
基本的な評価
スタンダード
精子の質まで評価
プレミアム
ホルモンまで含めた総合評価

迷った場合はスタンダードプランがおすすめです。

男性妊活チェックの詳細はこちら

精索静脈瘤

精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)は、精巣から心臓へ血液を戻す静脈において血液が逆流し、陰嚢内の静脈が拡張する病気です。陰嚢の血管がこぶのように膨らむことがあり、男性不妊の原因として頻度の高い疾患の一つとされています。
思春期以降の男性の約15%にみられ、不妊症の男性ではさらに高い頻度で認められます。多くは左側に発生しますが、両側に認められることもあります。
多くの場合は症状がありませんが、

  • 陰嚢の違和感
  • 陰嚢の重たい感じ
  • 軽い痛み

などを感じることがあります。また、不妊症の検査をきっかけに発見されることも少なくありません。

なぜ精索静脈瘤は左に多いのか

精索静脈瘤は左側に多く発生することが知られています。
右側の精巣静脈は直接下大静脈に流れ込みますが、左側の精巣静脈は左腎静脈を経由して下大静脈へ流れます。
つまり左側では

精巣静脈 → 左腎静脈 → 下大静脈

という経路を通るため、

  • 血管の距離が長い
  • 途中で血管に合流する
  • 静脈圧がかかりやすい

といった理由から血液が逆流しやすくなります。
このため精索静脈瘤は左側に多くみられます。

精索静脈瘤が精液所見に与える影響

精索静脈瘤があると、以下のような要因によって精巣の機能が低下すると考えられています。

  • 精巣周囲の温度上昇
  • 静脈血のうっ血
  • 活性酸素の増加
  • 精巣への酸素供給の低下

その結果

  • 精子数の減少
  • 精子運動率の低下
  • 精子DNA損傷

などの精液所見の悪化が起こることがあります。
精索静脈瘤は、男性不妊の原因の中でも治療による改善が期待できる数少ない疾患の一つです。

精液検査

当院での精液検査はSMAS(精子運動解析装置)を用いて測定しています。
SMASは精子数や運動率を客観的に評価できる装置で、男性不妊診療で広く用いられています。

精液所見は体調や生活習慣の影響を受けるため、1回の検査だけでは正確な評価ができません。
そのため当院では

  • 最低2回の検査
  • 必要に応じて3回目の検査

をお願いしています。

精液検査では、採取後できるだけ早く測定することが重要です。
精子の運動率などは時間の経過によって変化するため、適切な時間管理が必要になります。
当院では検査の精度を保つため、診察日とは別日に精液を提出していただく方法で検査を行っています。
検体はご自宅で採取していただき、来院時に提出していただきます。提出方法や禁欲期間については診察時にご説明します。

精索静脈瘤の治療

精索静脈瘤の根本的な治療は手術です。
現在、再発率や合併症が少ない方法として広く行われているのが

顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術(マイクロサージェリー)

です。

当院の精索静脈瘤手術

当院では

  • 手術用顕微鏡
  • ドップラー血流計

を用いた顕微鏡下手術を行っています。
顕微鏡で血管を拡大して観察し、ドップラー血流計で動脈を確認することで

  • 精巣動脈
  • リンパ管

を温存しながら、逆流している静脈のみを処理します。
これまで大学病院や不妊治療専門クリニックなどで多くの精索静脈瘤手術を経験してきた院長が執刀します。

日帰り手術について

当院では局所麻酔による日帰り手術を行っています。

手術時間
片側
約30分程度

手術後は院内で休憩していただき、問題がなければ歩いて帰宅することが可能です。

手術費用

顕微鏡下精索静脈瘤
低位結紮術(保険診療)
(平日の場合)
片側 約40,000円
両側 約80,000円
顕微鏡下精索静脈瘤
低位結紮術(自費診療)
(土日祝日夜間に
行う場合)
片側 398,000円
両側 598,000円

精索静脈瘤を放置するとどうなるか

精索静脈瘤がある場合、必ずしも治療が必要なわけではありません。
症状がなく、精液所見が正常な場合には経過観察となることもあります。
ただし以下のような影響がみられることがあります。

  • 精子数の減少
  • 精子運動率の低下
  • 精子形態異常

また陰嚢の違和感や痛みを感じる場合もあります。
診察や精液検査の結果をもとに治療の必要性を判断します。

手術のリスク

精索静脈瘤手術は比較的安全性の高い手術ですが、以下のようなリスクがあります。

  • 術後の痛みや腫れ
  • 陰嚢水腫
  • 再発
  • 血腫

顕微鏡下手術ではリンパ管や動脈を確認しながら手術を行うため、これらの合併症は比較的少ないとされています。

精索静脈瘤手術の流れ

当院では顕微鏡下精索静脈瘤手術を日帰りで行っています。
手術までの流れをご説明します。

診察
まず診察で
  • 陰嚢の診察
  • 精索静脈瘤の評価
を行います。
必要に応じて
  • 精液検査
  • 精子機能検査(DFI / ORP)
などを行い、手術の適応を判断します。
手術日の決定
手術の適応がある場合、手術日を決定します。
当院では
平日昼間
保険診療
週末
自費診療
で手術を行っています。
術前検査
手術を安全に行うため、術前検査を行います。
手術当日
手術は局所麻酔で行います。
手術時間
片側 約30分程度
顕微鏡とドップラー血流計を使用し、動脈とリンパ管を確認しながら手術を行います。
手術後
手術後は院内で休憩していただきます。
問題がなければ歩いて帰宅することが可能です。
術後経過
手術後は軽い腫れや違和感が出ることがありますが、通常は数日以内に落ち着きます。
精子は作られて成熟するまで約3か月かかるため、精液所見の変化は術後3〜6か月頃からみられることが多いです。
術後フォロー
術後は必要に応じて
  • 診察
  • 精液検査
を行い経過を確認します。

手術後によくある質問

手術後どのくらい腫れますか?
数日〜1週間程度で徐々に落ち着くことが多いです。
手術後の痛みはどのくらいですか?
軽い痛みや違和感が出ることがありますが、多くは数日以内に改善します。
精子はいつ改善しますか?
精子は作られて成熟するまで約3か月かかります。
そのため術後3〜6か月頃から変化がみられることが多いです。
再発することはありますか?
顕微鏡下手術では再発率は比較的低いとされていますが、ゼロではありません。
妊娠はいつ頃期待できますか?
術後6か月〜1年程度の経過で妊娠に至るケースが報告されています。

精索静脈瘤セルフチェック

次の項目に当てはまるものがないか確認してみてください。

  • 陰嚢に血管の膨らみを触れる
  • 陰嚢の重たい感じがある
  • 長時間立つと陰嚢がだるい
  • 陰嚢の左右差が気になる
  • 不妊が気になる
  • 精液検査で異常を指摘された

1つでも当てはまる場合、精索静脈瘤の可能性があります。

院長からのメッセージ

もともと私は、皆が進む王道よりも、まだ専門家の少ない分野に惹かれる性格でした。メジャーな道よりも、少し脇道に入る方が面白いと感じるタイプなのだと思います。
専門を決める頃、大学では前立腺癌など泌尿器腫瘍を研究する医師が多くいました。その中で、まだ十分に取り組まれていない分野をやってみたいと思い、男性不妊の診療に関わるようになりました。
男性不妊は、まだ専門医が多い分野ではありません。しかしその分、患者さん一人ひとりと丁寧に向き合うことができる領域でもあります。
これまで大学病院で男性不妊診療や顕微鏡手術に携わり、精索静脈瘤手術などの顕微鏡手術を多く経験してきました。いわば奥の細道のような分野ですが、その経験を積み重ねてきたことが、現在の診療につながっています。
クリニックでも大学病院で培ってきた経験を生かし、男性不妊診療や精索静脈瘤の日帰り手術を行っています。
男性不妊や男性の体の悩みは、人に相談しにくいものです。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
男性不妊や精索静脈瘤の診療を通して、妊娠を望むご夫婦の力になれることを願っています。

医師紹介ページ

ご相談について

精索静脈瘤は、男性不妊の原因の中でも治療によって改善が期待できる数少ない疾患の一つです。
気になる症状や不妊についてお悩みの方は、まずは精液検査や診察で現在の状態を確認することをおすすめします。
当院では男性不妊診療を行っていますので、お気軽にご相談ください。